3月23日発売フルサイズミラーレスLUMIX S1R/S1は買いなのか!?

先日入手したLUMIX S1R/S1のパンフレットより

3月23日発売フルサイズミラーレスLUMIX S1R/S1は買いなのか!?

2019年3月23日にいよいよ発売となるPanasonic初となる35mmフルサイズミラーレスLUMIX S1/S1R。果たして買いなのかどうなのか。私も使っていますが、LUMIX GH5ユーザーにとってはとても気になるニュースだと思います。私も昨年2018年9月にフォトキナで発表されていないネット検索で新しい情報がないものかと検索し続けていました。さぁ、いよいよ発売まで10日となりました。

LUMIX S1/S1Rのスペックはいかに!?

2017年3月23日のマイクロフォーサーズLUMIXフラッグシップ機GH5の発売の時は、ライバルの追随を許さないハイスペックに驚愕し、私はメインで使っているカメラをNikonからLumix GH5に変えてしまいました。今回のS1やS1RはGH5の発売の時のような興奮があるのか、デザインやスペックが楽しみでしょうがありません。GH5を所有していてもフルサイズミラーレスLUMIX S1R/S1は買いなのか!?どうなんでしょう。まずはスペックをみてみましょう。私が特に気になる点だけをピックアップして比較しています。かなり割愛しています…

       

       

       

LUMIX S1R LUMIX S1
価格 46万円前後(2019.3.13現在) 31万円前後(2019.3.13現在)
センサー フルサイズ(35.6×23.8mm CMOS) ←同じ
マウント Lマウント ←同じ
画素数 4730万有効画素 2420万有効画素
ハイレゾモード解像度 1億8,700万画素 9,600万画素
ファインダー 約576万ドットの有機ELパネル ←同じ
モニター 大型3.2型 高精細約210万ドット 3軸チルト式モニター ←同じ
電子シャッター 1/16000-60秒 1/8000-60秒
動画撮影 4K/60P:連続撮影時間最大15分 4K/60P:29分59秒
4K/30P:時間制限なし
サイズ 幅148.9x高さ110x奥行96.7 ←同じ
重量 1020g(本体、バッテリー、XQDカード含) 1021g(本体、バッテリー、XQDカード含)

S1RとS1の比較

単純に価格から見て一概にS1Rのスペックが優れているとも言えず、4730万有効画素でスチルに特化したはS1R。2420万有効画素の動画に特化したS1とキャラクター変えて棲み分けているようです。どちらの機種も1kgオーバーと重量級。SONYのα9やα7iiiなどと比べるとかなり重く大きいことがわかります。マイクロフォーサーズのLUMIX G9くらいのサイズや重量に近い形で登場すれば先行して発売されているSONY、Nikon、Canonと対抗できるが、ここはコンセプト自体が異なると見えます。単純にミラーレスは小さくて軽いをアドバンテージとしていないのはPanasonicだからこその理念に思えます。それはマイクロフォーサーズとフルサイズとの棲み分けを考えてのことだと思います。あまりにもフルサイズ機が小さいとG9やGH5などのマイクロフォーサーズ機の存在意義が失われるからでしょう。

S1R/S1は「妥協なきプロの道具」なのか

それにしても重量級で登場するS1RとS1。市場がどう受け要られるか注視したいと思います。プロユース、プロユーザーに応えたい。メーカーからのその想いが伝わるかどうか。それはしばらくはハードルが高いと私は見ています。それはPanasonicから発売するLマウントレンズがあまりにも少ないことです。3月23日の時点でたった3本。F4通しの標準ズーム「LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.」、同じくF4通しの望遠ズームレンズ「LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S.」、単焦点レンズ「LUMIX S PRO 50mm F1.4」とこの3本しかないのは厳しい。Lマウントアライアンスで協業するシグマからは14mmから135mmまでのArtラインのフルサイズ用単焦点レンズ11本の予定ではあるものの、発売日までのアナウンスはなく未定。ライカ社のレンズはあまりにも高額であることからほとんど選択肢に入り難い。レンズが出揃うまでの間は当然プロに受け要られるまではまだまだ時間がかかりそうです。

硬派な路線を突き進むのか

正直なところLUMIXのブランドイメージは女々しくも感じる。これまでの広報戦略やコンデジ路線、女子のためのカメラのイメージも抜けきらず、マイクロフォーサーズの小さなセンサーはフルサイズに比べてイメージは良いとは言えないし、GH4やGH5がブランド力を引き上げて来たものの、まだまだブランドとしては弱い。

GH5とS1、ライバル他社との比較

今私の使っているマイクロフォーサーズ機のLUMIX GH5とフルサイズ機のS1と比較して見たいと思います。マイクロフォーサーズ機のLUMIX GH5の発売が2017年3月23日とちょうど2年前の発売になります。2年経過した今でも4K動画を撮影するには他のライバルの追随を許さずトップクラスと言っていいでしょう。実際に使っても何の不満もありません。使えば使うほどよくできたカメラだと思うばかりです。それに比べるとS1はGH5の発売の時のインパクトは感じられません。GH5と比較すると有効画素が少し上回りフルサイズ機であることを除けば同等。はるかに凌駕するまでには至りませんでした。ただSONY α7IIIと様々な面で超えています。約576万ドットの有機ELパネルのファインダーは他社を凌駕するものだし、実際にのぞいて見たいと思うスペック。ただ重さやサイズも大きく上回っていますが…このあたりどのような評価が下されるか。
ブランド力としてはどうか。SONYはα9やα7でうまくカメラのブランドイメージを築けたし、販売面でも結果を残した。鉄壁と思われたCanonとNikonの壁すら崩した。SONYのようなこれまでのカメラの概念を壊したようなデザインのコンセプトではなく、むしろPanasonicの回答は無骨でどちらかというと一昔前の古臭いデザインで勝負に来た。ライカSLのようなストイックにシンプルなデザインで打ち出しているとまた違ったのかとも思う。ただデザインで媚ずに真面目なものづくりの姿勢は伝わると思うが、SONYのような色気が感じない。S1RとS1はなんだかオヤジ臭い。

       

       

       

LUMIX S1 LUMIX GH5
価格 31万円前後(2019.3.13現在) ¥188,959(2019.3.13現在)
マウント Lマウント マイクロフォーサーズマウント
センサー フルサイズ(35.6×23.8mm CMOS) 4/3型Live MOS センサー
画素数 2420万有効画素 2033万画素
ハイレゾモード解像度 1億8,700万画素 なし
手ブレ補正効果 5.5段分+5軸補正 5段分補正効果+5軸補正
動画撮影 4K60p動画撮影に対応、4Kの30p全画素読み出し可能 4K/60p センサー全域からの読み出し可能
ファインダー 約576万ドットの有機ELパネル 約368万ドット有機EL(OLED)ディスプレイ
モニター 大型3.2型 高精細約210万ドット 3軸チルト式モニター 大型3.2型 高精細約162万ドット フリーアングルモニター
サイズ 幅約148.9mm x 高さ約110mm x 奥行約96.7mm 幅約138.5mm x 高さ約98.1mm x 奥行 約87.4mm
重量 約1021g(本体、バッテリー、XQDカード含) 約725g(本体、バッテリー、メモリーカード1枚含む)

GH5とS1を比較をして

実際にGH5とS1を比較してみるとマウントの違いとセンサーサイズの違いはあるものの、同等程度の性能に思える。約576万ドットの有機ELパネルのファインダーや高精細約210万ドット 3軸チルト式モニターは後発のS1に軍配は上がるものの突出して性能の差に開きは感じない。もっと劇的にS1のスペックが高いとよかったのかもしれないが、現時点の技術ではここまでなのでしょう。GH5も決してコンパクトとは言えなかったのですが、S1はさらに大きくて重い。バッテリーのサイズをみるとしばらくはこのS1、そしてS2もおそらくこのバッテリーを使うと思われるし、バッテリー基準に考えると次期S2に関してもあまりコンパクトな機種にはならないだろうと予測がつく。フルサイズ機はコンパクトさよりもバッテリーの持ちやグリップの持ちやすさを重視していることがうかがえる。
私はS1RもしくはS1を予約しようかとても迷ってはいましたがGH5と性能の差が思ったほど感じられず、発売後しばらく様子を見ることにしました。Panasonicのレンズが増え、シグマからも11本の単焦点がリリースされた頃には、ボディ価格もこなれていると思われるのでその頃に購入を検討することに決めました。まぁいずれは遅かれ早かれGH5とS1の2台持ちは確実です。後はいつ買うかですね。シグマのLマウントフルサイズ機もどんなスペックで登場するのか気になります。今年の夏くらいにはどうなっているんでしょうね。まぁ楽しみが増えたし、今後もPanasonic LUMIXを応援していきます。Panasonicさん頑張ってください!!